講演者 南野和治

2月20日戸塚西公民館で話をしました。当日は同じ時間帯に別の催しものがあり受講者が少ない感じでしたが、出席された皆さんの真摯かつ熱心な受講態度には感動しました。

開口一番皆さんに今の最大の願いは何ですかと問いかけると大部分の方がいくつになっても健康で長生きしたいと言う声でした。そこで私から日本人の健康寿命を数値で説明し平均寿命との差のあることを話しこの健康寿命を妨げる原因として病気と増えつつある認知症をあげ、特に食べ物の入り口である口の働きが健康維持には大切である旨を力説、前半は口の健康、後半は認知症の予防について話を展開しました。

口の健康というと歯医者さんは欠かすことのできないものですが、恥ずかしいことに私自身口の健康には今まで無関心でありました。元来甘いものが好きで虫歯もありしっかり噛めない悩みはあったが、何となくごまかしごまかし過ごしてきたというのも私は歯科医院へ行くのが人一倍嫌いでした。原因は少年時代と30代後半に我慢ができず歯科医院に行ったときの治療の痛さと医師の言動がトラウマとなり少々の痛みも我慢してきたが、現役をリタイアしこの機会に徹底して虫歯等の治療をすることにし、二年程かけ通院し現在は虫歯はなく硬いものも苦も無く食べることができるありがたさを感じています。このような自身の体験談を話し改めて口の働きに関心を持ってもらうため口にまつわるクイズを出し一緒に解答を考えました。中でも噛むことと、飲み込む力の衰えを防ぐことの大切さを話し、そして噛むことの効用と噛む力と生命力とは相関関係にあることを歴史上のよく噛んだと言われる代表的人物の徳川家康のエピソードを交えて話をしました。そのあとで肩の力をぬきリラックスできる座ったままでの体操を皆さんと行いました。前半の最後に口の働きを高めるパタカラ体操と舌だし体操を紹介一緒に行い休憩。

後半は認知症予防防の話をしました。認知症の忘れと老化現象によるもの忘れの違いを事例をあげ説明、ここで柔軟な頭をみるクイズで頭の体操を提示しみなさんと一緒にやってみました。そして今日から生活の中で次の様な事を実践すれば認知症防止になることを、それぞれ日常の具体例をあげながら話を展開しました。

(1) 散歩しましょう(歩きましょう)
できれば歩きながら俳句を創ったり途中で休み、スケッチすると一層効果あり。
(2) 料理をしよう
触覚、嗅覚、視覚、味覚など感覚総動員。加えて献立を考えるー食材購入、創造力、計算力、脳を活性化する
(3) 人と会う、話す
孤立死を防ぐ
(4) 新聞や本を声に出して読む
世の中の出来事を知る、感動したり興味関心ある箇所を音読することで脳の様々な部位が活性化する
(5) 電車やバスに乗ろう
行先を確かめる、時刻表を見る、キップを購入するなどの緊張感が伴うことが脳を活性化する
(6) 日記を書こう
今日あったことを思いだし書く、
1日のけじめがつく、
(7) いつまでもときめこう
ドキドキ・ワクワクする
新しい事に挑戦する、好きな事に熱中する
異性へのときめきが大切
最後に皆さんの手元に配布した認知症防止の歌を合唱して終わりとしました。司会、進行役、および会場設営等お手伝い願った次回の講演者の長谷川会員本当にありがとうございました