12月20日 戸塚西公民館

佐藤玲子 会員

厚生労働省が発表した「令和元年国民健康・栄養調査の概要」によると65歳以上の低栄養傾向の者は男性12.4%、女性20.7%。85歳以上で男性17.2%、女性27.9%となり年齢が上がっていくにつれて高くなっている。高齢者の低栄養は、食欲の低下や噛む力が弱くなるなどにより食事量が減るため、エネルギー、タンパク質が不足している状態を言います。食事は何時も満腹、栄養は摂れていると思っていても、食べる物、量によって低栄養になっている事が有ります。

低栄養が、サルコペニア、ロコモティブシンドローム、フレイルを引き起こす要因となり、さらに転倒、骨折、要介護状態に。要介護が赤信号なら低栄養は黄色信号と考えられます。

食事量が減り、即席麵、レトルト食品、菓子パン類が増えてきている生活が続くと、いつの間にか低栄養になり日常生活の自立度も低下し、要介護状態に近付いて行きます。低栄養状態の判断は、アルブミン値(血液検査)、6ヶ月以内に体重減3%以上、BMI(体格指数)65歳以上は21.5以下。

咀嚼 口腔ケア予防は3食しっかり、肉、魚、卵、乳製品、大豆製品などのタンパク質を多く含む食品を毎回1品おかずに取り入れ、ご飯、パン、麺、野菜、果物などバランスよく(主食、主菜、副菜)食べる事が、さらにタンパク質摂取増加に繋がります。

食が細くなった時の参考に義理の母の経験談。87歳の時に入院。退院時には車椅子と言われ母は拒否。リハビリの結果歩いて退院。リハビリを始めた時に医師から「お母さんは思った以上に筋肉が有りますね」と。母が、ある時からご飯は完食するもおかずを残す様になった時に「お母さん、あと一口食べてご馳走様しましょう」と声掛け、母も続けてくれた積み重ねがタンパク質効果、筋肉量に繋がったと考えています。「あと一口」の力大きいです。