2月13日 埼玉県老人連合会

佐藤玲子 会員

厚生労働省が発表した〈令和元年国民健康・栄養調査の概要〉によると65歳以上の低栄養傾向者は男性12.4%、女性20.7%。85歳以上男性17.2%、女性27.9%と年齢が上がるにつれて低栄養状態に陥る数が増えています。体を動かす源となるエネルギーと筋肉、臓器、ホルモンなど体を作るタンパク質などの栄養素が不足している状態です。

低栄養状態になってくると不足するエネルギーやタンパク質を補う為に体の筋肉や脂肪が使われ、身体は脆弱になり身体機能の低下が進み要介護状態にまで進んでしまうことに。要介護を赤信号とするなら低栄養は黄色信号と言えるでしょう。

噛む力、味覚の低下、一人暮らし、経済的理由、配偶者・ペットとの別離、今まで出来ていたことが出来なくなった喪失感などで食べる量は減る。即席麺、レトルト食品、菓子パン類は増えることなどが低栄養の引き金となる。その結果身体は脆弱になり、筋肉量、筋力は

食べ物

落ちて日常生活活動の低下、転倒、骨折が増え、免疫力の低下なども加わり気が付けば要介護という事に。体重が6ヶ月以内に3%以上減少した人は低栄養の判断の一つになり、今までBMI(体格指数)は18.5以下を痩せとしていたが2020年厚生労働省発表では65歳以上は21.5以下を痩せと判断しています。65歳以上の方は要注意です!

予防は、1回に食べる量は少ないため1日に3食食べないと1日の必要エネルギーやタンパク質が不足するので、しっかり3食摂取し、即席麺、菓子パンなどの加工食品だけで食事を済ませず、肉、魚、卵、乳製品、大豆製品などタンパク質を多く含む食品を毎食おかずに1品入れ、バランスの良い食事をすることです。栄養の改善には時間がかかりますがバランスよく食べる事で元に戻せます。