5月16日 戸塚西公民館

   中村 勇 会員

「腸活」という言葉がよく聞かれますが、腸の環境を整え、腸を丈夫にしてあげることが、さまざまな病気の予防や病気の改善に繋がることが明らかになりつつあります。

この腸内環境に関わってくるのが食物繊維、そして今回のテーマである腸内細菌(腸内フローラ)です。

腸の働きを大まかに言うと、まず小腸で食べたものを消化吸収することで私たちの身体の栄養となる。その小腸で我々の消化酵素では消化できない食物繊維が大腸へと移動し、ウンチを「作って・育てて・出す」これが大腸の最も大きな働きとなります。

この腸の健康に関わるもう一つが腸内細菌。 腸内細菌としてよく耳にするものが乳酸菌・ビフィズス菌でありありましょう。「生きて腸まで届く」そんなコマーシャルも耳にします。

私たちが口から摂った乳酸菌などは直ぐに出て行ってしまいます。でも通り抜けていく間に私たちの体内に存在する乳酸菌・ビフィズス菌のエサになったり、善玉菌を活性化するお手伝いをしてくれます。だから、毎日少しずつでもいいから発酵食品や食物繊維をバランスよく取り入れてあげましょうとなるわけです。

腸と脳の関係、「腸脳相関」というものが近年明らかになりつつあります。脳が腸に何らかの影響を与えているであろうことは、体験的に分かっていたようですが、その逆もあるということ。所謂、脳と腸は絶えず情報交換・対話をしているという事です。

脳と腸で分泌されるセロトニンは脳内では私たちの感情の爆発を抑え、幸せな気分にしてくれます。また腸では腸の活動を活発にする指令をだし、腸内環境に大きく関わります。

感謝すべき「腸の働き」。