4月16日 戸塚西公民館
佐藤玲子 会員
低栄養とは一般に高齢になると食欲の低下や入れ歯の問題、唾液の出る量が少なくなった、味覚の衰えなどの、口腔機能の低下により食事が食べにくくなると言った理由から、徐々に食事量が減り、身体を動かす活動源となるエネルギーや筋肉、血液、ホルモン、髪の毛など体を作るタンパク質が不足している状態を云います。
低栄養になってくるとフレイル(脆弱、身体活動量の低下が見られ、1人で外出したり、身の回りの事をすることが難しくなる)、サルコペニア(筋肉量、筋力が低下した状態になると疲れやすくなったり、活力の低下などで身体活動が低下)、ロコモティブシンドローム(筋力の低下や関節、脊椎の病気、骨粗鬆症などにより運動機能が衰えてくる)を引き起こす要因となります。
この様な状態から転倒になりやすく、転倒から骨折に繋がり日常生活が送れなくなる事が多くなります。転倒予防の為には低栄養の改善は必須という事です。
食事から摂ったタンパク質はアミノ酸に分解されて小腸から吸収されます。吸収されたアミノ酸は一定量が筋肉、血液、細胞膜内外、肝臓などに蓄えられ残りは尿として腎臓から排出されてしまいます。
厚生労働省では日本人の食事摂取基準(2020年版)としてタンパク質の1日の推奨量男性18~64歳で65g、65歳以上60g、女性年代問わず50g としています。この量は、1日に失われるアミノ酸を補い、身体を構成するタンパク質を維持する為に必要な量です。活動量が多い場合や筋肉を増やしたい方は推奨量より多くのタンパク質の摂取を目指すようにして下さい。又タンパク質は、まとめて一度に大量にとっても、利用出来ない分は排出されるので肉、魚、大豆製品、野菜、果物などバランスよく朝、昼、晩と3食均等に摂取する事が大切、と資料の図を使用して説明し終了しました。