7月17日

川口市立中央ふれあい館

山下 義尚 会員

皆さんはシナプソロジーという言葉を聞いたことがありますか。シナプソロジーは、神経細胞が情報を伝達する部分シナプスと、何々学を意味するロジーを組み合わせた造語です。脳を活性化するメソッドとして開発されました。

人が五感で得られた情報を、記憶したり、感じたり判断したり、行動を起こすための一連の脳の機能のことを認知機能と呼びます。日常生活に支障をきたすほど認知機能が低下した状態を認知症と呼びます。認知症は病名ではなく、症状のことを指しています。認知症は大きく2つにわけることができます。一つは神経変性性認知症、もう一つは二次性認知症です。二次性認知症は急に進行しますが、認知症発症の病気を治すことで認知症から回復すことがあります。神経変性性認知症はアルツハイマー病に代表されるように、進行すると回復することが難しくなってきます。

アルツハイマー病にかかった方の中に、アルツハイマー型認知症を発症しない方が、見られることがわかってきました。好奇心が旺盛な方、老いても学習を続ける方、新しいことに挑戦している方にその傾向があることもわかってきました。脳神経のつながりが関係しているのではと考えられています。

8月にはパラリンピックが始まります。後天的に障害を持ったトップパラアスリートと呼ばれる選手に、健常人とは違う脳の使い方をしている人がいることが最近の研究でわかってきました。脳の世界にはまだまだ、神秘の領域があるようです。体を動かす。新しいことに挑戦する。そうすることで脳は活性化されるのでしょう。より良い日常生活をおくるためにも、新らたな挑戦に挑んでみましょう。

これから体験いただくシナプソロジーは脳を混乱させることで、新しい刺激を与えることができるよう工夫がされています。