9月10日
川口市立戸塚西公民館
藤本美枝 会員
食において「安全」とは科学的に評価されたものであり、客観的なものを言います。「安心」とは私たち受け取る側の気持ちの問題であり、主観的なものです。
この「安全」の上に「信頼」が乗っかって「安心」を感じることができます。どれが安心なのかはその人それぞれで違います。「信頼」には生産者やメーカー、行政などの取組みや情報提供なども含まれますので、各メーカーのホームページなどを見てみるのも安心と感じる一つの材料になるかもしれません。
安全を守る仕組みは3つの柱によって守られています。
体に悪影響がない量を調べる「リスク評価」、その量を超えないようにするためのルールを決め、きちんと守られているか監視する「リスク管理」、消費者も含めた全員がそれぞれの立場から意見を交換し話し合う場の「リスクコミュニケーション」です。全員で安全を守る仕組みになっていますので、私達もしっかり安全に対して意識を持つようにしましょう。
食の安全について考えるとき、大切なことの一つはリスクとハザードです。
リスクとは体に悪影響が起こる頻度と強さのことで、これは食品中に含まれるハザードと呼ばれる危険要因と摂取量によって決まります。どんな食品でもその摂取量によって、リスクになるかならないかが決まります。リスクはあるかないかではなく、大きいか小さいかということを覚えていただき、バランスよく適量食べることを意識してください。
そしてもう一つ、ベネフィット(利益)を考えてみて下さい。ベネフィットとは何のためにそれが使われているのか、ということです。それを使うことによるベネフィットと使わないことのリスク。何か食品を選ぶとき、このリスクとベネフィットとを比べてご自身で最適な方を選ぶようにしましょう。
まだまだ暑い日が続いています。ご家庭でも安全対策をしっかり行い、楽しい食事にしていただきたいと思います。