12月4日
川口市立西公民館
中鉢 芳子 会員
冬季の疾病で代表的なものに「肺炎」が有ります。
本日は「肺炎の基本」をレジメに沿って講演させて頂きました。病原体が気管や肺に入り、炎症の発症場所により「気管支炎」「肺炎」に分類します。しかし「気管支炎」も慢性になると「肺炎」に分類される事になり、その理由や右肺左肺の構造の違い、肺胞、間質のご説明をしてからレジメ1番の「感染性肺炎」に入りました。感染性は「病原体によって大きく4つ」に分類して講演しました。
「真菌性肺炎」と「寄生虫肺炎」では参考例を取上げ、次に「ウィルス性肺炎」では「コロナ」「インフルエンザ」を取上げ、厚生労働省の指針に沿い各ワクチンをご紹介しました。続けて「細菌性肺炎」では配布資料を見て戴き「肺炎球菌ワクチン」の13価と23価の特徴、任意接種、不活化ワクチン、医療機関によって価格設定が異なる事などお伝えしました。抗生物質耐性菌の影響を講話に重ね、ワクチン接種の重要性を繰返し、手洗い、マスク、消毒もお勧めました。
レジメ2番は誤嚥性肺炎ですが、その前に厚生労働省発表の死因の順番をお伝えしました。2023年では1位:悪性新生物 2位:心疾患 3位:老衰 4位:脳疾患 5位:肺炎。続いて6位に誤嚥性肺炎と発表されています。2013年までは1本の「肺炎」で発表していましたが現在の統計は「病態」に分類し施行しています。また肺炎の中で一番死亡者数の多い「誤嚥性肺炎」では「食事」「姿勢」などのアドバイスや逆流性胃腸炎との関連をお伝えし、発声練習や舌の運動を皆様と一緒に体験しました。
レジメ3番は間質性肺炎です。原因不明で予後が悪いとされておりますが、原因を取り除く事で体調が回復する事も有ります。ただそれぞれの治療用薬により初期の肺炎が緩解しながら間質性肺炎に移行する場合も有るので侮れない疾病になります。