12月17日
川口市立戸塚西公民館
山下 邦代 会員
腸にからんだ不調は便秘、下痢、胃腸炎等皆さんも経験したことがあるかと思います。
また、男女あわせてのがん罹患率は大腸癌が1位となっています。この腸の役割を工作でつくった腸をお見せして説明しました。腸は、大きく分けて小腸と大腸に分けられます。小腸の長さは約6~7mあり、胃から流れてきた食物を消化・吸収します。続けて大腸になります。長さは約1.5mあり、小腸で消化吸収された残滓(かす)を大腸で水分を吸収して固形の便をつくり、直腸から肛門に送りだします。胃から小腸、大腸を通過する時間は約24~48時間と言われています。
では、1:腸が整った状態とはどのようなことでしょうか? 腸の中の環境=腸内環境が整った状態をいいます。腸内環境は腸内に生息する細菌によって左右される腸の内部の環境です。この細菌のなかでも善玉菌と呼ばれる菌(ビフィズス菌、乳酸菌、酪酸菌等)が出すもの=代謝物(短鎖脂肪酸)が体に有益であると最近の研究でわかってきました。この代謝物が作られ、免疫細胞のエネルギーになります。さらに、腸が蠕動運動という筋肉を収縮・弛緩させる動きをしていることもスムーズな排便につながります。この体に有益な代謝物がつくられ、腸が正常に蠕動運動をしていることイコール腸が整った状態です。
2:腸内細菌と心の関係です。腸は、脳と互いに神経をとおして情報を交換しています。腸内の状態が脳に伝えられ体のあらゆる部分に影響がでることが最近の研究でわかってきました。また、幸せホルモンとよばれるセロトニンも腸で多くつくられています。
3:腸活は腸を整えるためにする活動です。ポイントは、食事・睡眠・運動です。食事は食物繊維・発酵食品を含むバランスのいい食事がおすすめです。また、睡眠も腸の蠕動運動を促すのにも大事です。運動は、軽いストレッチやウオーキングも腸の蠕動運動をうながします。
最後に皆さんで簡単なエクササイズをして、便の状態チェックするお話をして終えました。