1月31日
川口市立新郷公民館
山下 義尚 会員
令和5年度の65歳以上の高齢者は、約3600万人です。その 30%、1080万人の方が1年間で1回以上転倒されています。なんと30秒に1人転倒されていたことになります。
筋肉は30歳を頂点に、毎年少しずつ減少していきます。また、骨も50歳前後でホルモンのバランスが崩れてくると、骨は脆くなってきます。いわゆる骨粗鬆症です。骨密度の低下が原因で骨の劣化が始まります。また、骨を構成するコラーゲンの糖化による骨質の低下で、骨の劣化もおこります。
筋肉の減少や、骨劣化を予防するために、まず運動をお勧めします。
以前は骨を強化するために「かかと落とし」が推奨されていました。しかし高齢になって骨粗鬆症の方がこの「かかと落とし」を行うと骨折のリスクが高くなります。骨折のリスクを回避して骨を強化できる運動として、「開眼片足立ち」をお勧めします。目を開けて椅子や壁に手をあてて、片足立ちを60秒、両足1日3回程度行うことで、骨のためにも、またバランス感覚を鍛える意味でも効果的です。
皆さんは背伸びをしていますか。運動できる体を維持するためにも、猫背を回避したいものです。1日3回程度、椅子に座った状態で両手が上から引っ張られるような感覚で背伸び10秒程度行ってみてください。背中の筋肉は姿勢を維持するのに大切な筋肉です。ただし、痛みを感じられる方は無理をしないでください。
かかとの上げ下げは、ふくらはぎを鍛えるのに有効です。1から4までを数えながら、かかとを上げます。5から8まで数えながら、かかとを下ろします。ゆっくりと行うこと、ドンとかかとを下ろさないよう注意してください。ふくらはぎは第2の心臓ともいわれています。血流がよくなり、体が温まってきます。簡単な運動ですが、毎日の積み重ねが大切です。時間を決めて少しずつ挑戦してみてください。 ・・