1月31日

川口市立新郷公民館

立山よ志子 会員

2025年問題…国民の5人に1人が75歳以上の後期高齢者(超高齢化社会)となり、社会保障や医療・介護の問題がさらに深刻になってくる…ということで、一人一人の健康寿命の延伸が重要といわれています。そこで今回は、転倒と要介護の2つの側面から、健康寿命を延ばすことを目的に話をしました。

要介護とは、人の手を借りずに自分だけで日常生活を送ることが難しい状態のことです。令和4年度版厚生労働省国民生活基礎調査のデータでは、要介護になる原因1位認知症・2位脳血管疾患・3位骨折・転倒とあり、これを男女別の見た場合、脳血管疾患は男性1位女性5位、骨折・転倒は男性5位女性2位と異なる傾向がみられました。このようなデータをもとに、皆さんが自分事として捉えていただけるよう、問いかけをしながら傾向と対応策をお伝えしていきました。

転倒については、単に筋力やバランス能力の低下だけではなく、認知機能・各種疾患・薬剤・視覚聴覚機能・栄養状態・環境などの要因も絡んできます。イラスト 転倒 老人 ねたきり 「ぬかづけ」

転倒から始まる負の連鎖によって要介護へと移行してしまうケースは人それぞれですが、転倒や怪我に対して恐怖心を持ってしまうことから始まることが多いようです。そこから身体活動量や食事量の低下・栄養状態の悪化・免疫機能の低下を招き、さらに身体機能の低下に拍車がかかり、骨粗鬆症もすすみ、転倒・骨折のリスクが高まり、また転倒…と、徐々にあるいは一気に要介護状態となってしまうという流れです。

負の連鎖に陥らないためにも、まずは自分自身を知ることが大切です。自分はどんな転倒要因を抱えているのか、転倒しないために今できることは何なのか等、今から考えて対応していくことが、健康寿命を延ばす大きな一歩だと思っています。最後に「やってみよう転倒リスク評価」を皆さんと行ないました。結果は様々でしたが、自分を知ることが一つできて、よかったです。