4月18日
川口市立新郷公民館
田村 欣也 会員
認知症を予防する薬はなく、治す確実な治療方法はありません。大事なことは気になったら、早めに医師に診てもらうことです。認知症の7割はアルツハイマー病で、「アルツハイマー病に絞って話します」と断ってから話を進めました。
まず、原因はアミロイドβという蛋白質が神経細胞の周りに溜まり、細胞が死滅してしまい脳が萎縮します。
いきなり発症することはありません。
脳の働きが全部だめになると言うこともありません。正常な部分が沢山残っています。診察で嘘も言えるし取り繕うこともできます。認知症の専門医長谷川和夫先生が、発症した後も新聞に認知症について22回も連載したという事例を申し上げました。本当のことを言って治療に専念しましょう。それには家族の協力も欠かせません。
認知症に近い症状として、物忘れがひどいが老化現象ならヒントがあれば思い出せる。何を食べたか全部思い出せなくとも、食べたことは覚えているなど、まだ認知症ではないが気を付けた方が良い症状について説明しました。認知症に進むと物忘れの自覚がない。人柄が変わる。馴れた道で迷う。今まで当たり前にできたことができなくなるなどいくつかの事例をあげて説明しました。
認知症を発症しやすい病気や症状について、難聴が最大のリスクであること、そして糖尿病や高血圧などにも注意して下さいと申し上げました。
日常生活では
第一に定期的な運動を無理をしないで続けて下さいと話し、アミロイドβは睡眠中に分解されることが最近分かったことを紹介して、十分な睡眠が大切なことや偏らない食事、適切な水分の補給を心掛けて下さいと申し上げました。