10月23日

川口市立上青木公民館

山下 義尚 会員

シナプソロジーの名前の由来ですが、神経細胞が別の神経細胞に刺激の受け渡しをする部分をシナプスと呼びます。これに学問を意味するロジーをつけて作られた造語です。脳を活性化させようと考案された方法です。

人が五感で得られた情報を、記憶したり、感じたり判断したり、行動を起こすための一連の脳の機能のことを認知機能と呼びます。日常生活に支障をきたすほど認知機能が低下した状態を認知症と呼びます。アルツハイマー病に代表される、脳神経が変性して起こる認知症は、症状が進むと治療が難しくなってきます。

イソギンチャクをイメージしてください。イソギンチャクの本体を神経細胞の本体とすると、イソギンチャクからたくさん出ている触手(イソギンチャクの手)が軸索や樹状突起に当たります。その先端にシナプスがあります。神経変性型認知症にかかると、このイソギンチャクの手が減少し、最後に本体も委縮して死んでしまいます。一度死んだ脳の神経細胞は、新生しないと考えられています。(最近では、海馬にある一部の神経細胞は新生するとの研究発表があります。)

神経細胞から出ているイソギンチャクの手は、増やせることがわかってきました。イソギンチャクの手を増やして脳の連絡網を強化することが、認知症の予防につながるのではとの考えがあります。

脳の連絡網を強化させる習慣として、面倒がらず新しいものに挑戦する。なるべく人と接触をする。年甲斐もないことに興味を持つ。続けてきた趣味を楽しむ。もちろん、運動も取り入れる。こういったことが脳を活性化させると言われています。 シナプソロジーも新たなチャレンジのひとつとして、体験してみてください。・・・・・