講演者:本間 香 会員

送り盆の日でもあった8月16日(火)、川口市戸塚西公民館にて講演をさせていただきました。
「現在の長寿、少子社会は、近い将来の大介護時代を前にして、介護の担い手が周辺からいなくなり、高齢者の中で要介護問題は一番の不安材料に・・・」という新聞記事を紹介し、本題に入りました。

高齢期にさしかかる私自身も含め、この介護問題は高齢者の共通の関心事であり、大きなテーマでもあるようです。
そこで、加齢と共に序々に現れ始めるからだの変化を知ってもらい、更に高齢期へと向かうからだの特徴を説明しました。そして老人症候群、いわゆる、病気とまではいかないが、日常の生活に支障をきたす状態や症状に繋がりやすい、以下について話していきました。

*口腔の不具合は?・・・歯周病、噛む力、唾液の減少などについて
*胃腸の調子は?・・・消化液の減少、腸内細菌~大便のチェックなどについて
*転倒、骨折しやすい?・・・骨粗しょう症、運動器官とそのチェックについて
*物忘れ?認知症?・・・加齢による物忘れと認知症の違いなどについて
*動脈硬化とは?・・・サイレントキラーである動脈硬化と合併症について

さて、お元気な長寿者にみられる共通点は?・・・老化の速度は同じでも、弱点を作らないバランスの良い老化のしかたをしているといえるようです。
そこで、その要素を大きく次のように括って話しました。
①肌年齢 ②骨年齢 ③筋力年齢 ④血管年齢 ⑤脳神経年齢 ⑥腸年齢
からだのこれらの構成器官をバランスよく強化し、維持していくことが、介護予防につながっていくことでもあります。

いつまでも元気でいるために、次のような生活習慣を提案していきました。

・食生活のチェックを・・・水分補給を充分に。たんぱく質中心のバランス食を。1~2週間分
の食事日記をつけてみましょう。
・運動器と脳トレを・・・2種のロコトレ(運動器トレーニング)と音読を紹介。
・睡眠と入浴は?・・・睡眠は長さではなく質。すっきり目覚めていますか。お風呂はぬるめ
をゆったりと。そして半身浴の有効性を。
*心はニコニコ(笑い)、ワクワク(好奇心)、ドキドキ(緊張感、恋ごころを・・・)。

最後に、年老いた親が子に託した遺言のような詩『手紙~愛する子供たちへ』を、朗読させていただきました。盛りだくさんのメニューになってしまいましたが、「スローライフ」の皆様には、暑い中を最後までご静聴いただきましたことを心よりお礼申し上げます。