8月3日 西公民館

佐藤衣代 会員

 食事を美味しく食べられることは生きる楽しみにつながり、健康寿命を延ばしてくれます。そこで美味しく食べるための歯の大切さを取り上げました。

「8020ってご存知ですか?」と会場の皆様にお尋ねしました。「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という8020運動のことをご存知の方も数名いらっしゃいました。この運動は愛知県豊田市が発端で1989(平成元)年に当時の厚生省と日本歯科医師会により提唱されました。一方で、実際に食事をした場合の調査で平均20本の歯があればおいしく食べられるという結果がでているのでこの運動の意義が証明されたといえるようです。

では、28本(親知らず含まない)の永久歯は次第に本数が減っていきます。その原因の第1位は歯周病、第2位はむし歯、第3位は破折(はせつ)です。歯周病菌もむし歯菌もそれぞれ好きな餌、住む環境は全く別です。しかし、菌を活性化させないためには磨き残しをしないことが何よりも大切であり、歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスを用い、磨く順序も気ままにブラシを当てるのではなく一筆書きのように進め、1本1本を丁寧に磨くことが重要です。

また、食事をした後の口腔内の酸性、アルカリ性の割合の変化を表わしたステファンカーブを用いて3度の食事だけの場合と食事と食事の間にも始終口の中に食べ物がある場合とを比較すると後者は酸性状態が続き、唾液の分泌による修復が追いつかないのでむし歯になりやすいことをダメ押ししました。

ところで、美味しく食べるためには歯と同様にオーラルフレイル(口腔機能低下)にも気を付けることが必要です。そこでフレイル予防となる唾液腺マッサージ、口・舌の動きをスムーズにする体操をしました。

まとめはセルフ・チェック、プロによるチェック、歯や口に関する食生活にも触れました。