講演者:斉藤常夫 会員
10月15日古唱会、10月19日中央ふれあい館で講演を行いました。
医療の最先端の医師に、健康にとって最も大切なことは何か?と質問すると、自信をもって「免疫力」と答えるそうです。医療に携わる人、特にがんに携わる人であれば、ほとんどの人が免疫力の重要性を口にするといわれております。
1.免疫が機能しないと、私たちは健康に生きていけません。免疫力とは身体が本来持っている病気にならないための「予防する力」であり、身体が病気になった時に健康を取り戻す「回復する力」でもあるのです。
2.そんな免疫力ですが、残念ながらその力はずっと一定ではありません。年齢を重ねるごとに、少しずつですが免疫力は弱くなっていきます。しかし一方で、免疫力が優れているのは、免疫力を上げようと思えば、簡単に上げられるということです。ほっておくと次第に低下しますが、高めようと思ったら、何歳からでも高められるので、いつ始めたとしても決して遅いということはありません。
3.免疫の主な働きと病気 私たちの周りには常に外敵からの攻撃を受け続けています。細菌やウイルス…。また体内の細胞が突然変異して発生する「がん」などもそうです。
⑴ 私たちの体内で免疫力をつかさどっているのは、血液中に含まれている白血球です。この白血球は大まかに分けると、リンパ球、マクロファージ、顆粒球の3種類です。
⑵ リンパ球にはB細胞,T細胞、NK細胞の3種類があり、最も重要な働きは毎日3000~5000個ほど人体内に出現しているがん細胞をNK細胞と共同で破壊する働きです。このNK細胞の活性が強いとがんにならないといわれています。
4.免疫力は70%が腸でつくられ、あとの30%は心、特に自律神経が関与しているといわれています。この免疫細胞を活性化するのが腸内細菌ですから、免疫力を高めるためには、腸内細菌を増やせばよいのです。善玉菌(ビフィズス菌、乳酸菌)、悪玉菌(ウエルシュ菌、大腸菌、ブドウ球菌)、日和見菌(バクテロイデス、ユウバクテリウム)。特に、自律神経の交感神経と、副交感神経の内分泌と免疫との相関関係を詳しく説明しました。発酵食品、麹菌、納豆菌、乳酸菌、ヨーグルトなど。
またストレスは最も免疫を下げるので、ストレス解消法も強調しました。