2月16日 新郷公民館

山下義尚 会員

健康寿命とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間との定義があります。厚生労働省は3年おきに国民生活基礎調査として、健康寿命を調査しています。2019年度の調査結果として健康寿命の発表がありました。男性72.68年、女性75.38年との結果でした。平均寿命はその年に生まれた0歳児の余命のことを指しますが、この平均寿命と健康寿命の差が介護の期間との位置づけとなっています。

介護になる原因は2019年では、認知症18% 脳卒中16%、高齢による衰弱13% 骨折転倒13% 関節痛11%となっており、この運動器の障害である骨折転倒と関節痛を合わせると24%となります。これら運動器の障害が要介護の原因の第1位となっています。この運動器の障害により、移動機能が低下した状態をロコモティブシンドロームと呼びます。(以後ロコモと省略)

フレイルとは、介護になる前の状態を指し、身体的フレイル、精神的フレイル、社会的フレイルの3つに区分されています。この中の身体的フレイルが、ロコモにあたるといわれていますが、ロコモのほうが、幅が広くロコモ度3が身体的フレイルにあたると考えられています。フレイルになる前段からロコ「加齢とのつき合い方」~運動器症候群の予防について~モの予兆が出てきていると考えられます。ロコモ予防の手法がフレイル予防につながるという考え方もあります。

ロコモ予防に運動は欠かせません。運動には有酸素運動、筋肉トレーニング、柔軟運動の3つがあります。有酸素運動で持久力を、筋トレで筋肉の肥大を、特に抗重力筋と言われる筋肉の鍛錬は必要だと考えられています。柔軟性が落ちると転倒の危険も上がります。

栄養面では、バランスを考えることは大切ですが、特に筋肉を作るたんぱく質、骨を作るカルシュウム、吸収をサポートするビタミンB6、ビタミンD、ビタミンKなどの摂取を心がけましょう。