7番発表予定講師(3番講演実施):鈴木規子 会員

2005年に認知症にアロマが効果的という興味深い希望的な研究論文が発表になりました。
発表したのは、認知症予防学会理事長であり鳥取大学の浦上克哉先生です。
今回は、その希望的な情報を元に、そのメカニズムについて、一緒に勉強したいと思います。

当初、アミロイドβというタンパク質が脳にたまり、記憶をためる海馬が萎縮するのが アルツハイマー型認知症の原因と思われていましたが、その前に嗅覚細胞が減り始め、嗅覚の信号が伝わりにくく、異臭に気づきにくくなり、その後に海馬が萎縮されるというプロセスが確認されました。

嗅細胞は死滅した後も再生しやすく、適切な時期に匂いの刺激を受ける事で成熟し活性化します。なのでアロマの香りの刺激が海馬に伝わり、機能が衰えてきた部分の活性化につながります。

嗅覚の信号は、視覚や聴覚と異なり、直接 脳に入るのが特徴で海馬に影響します。
以上の事から、アロマで刺激する事によって認知機能の好転が期待できるのです。