講演者:田巻 昌良 会員

7月24日川口市戸塚西公民館で講演を行いました。

日本の食文化は健康文化ということをお伝えしたく演壇に立ちました。
お伝えしたい項目として、
① 四季おりおりの食べもの
② 年中行事と食べもの
③ 食べものとことわざ、そして栄養
④ 「食べる」を楽しむとしてこの4項目を準備しました。
①の「四季おりおりの食べもの」では、素晴らしい四季、気候風土にあった料理が考えられていた
・・・海の幸、山の幸などその時期にあう旬の食材があるから旬の食材は栄養価も高い
・・・旬の食材を使った伝統料理は栄養価も高く、健康的日本の様々な行事と食べ物、伝統食、郷土料理などはすばらしい四季が織り成してくれた結果生まれたこと。
また、「ハレ」の日と「ケ」の日はキチンと区別して、メリハリのある食生活をしており、日常の食事は質素で粗食だったけれども幅広い食材を食べ合わせており、油脂類の使用も少なかったことからバランスの良くとれた食生活であり、和食の献立の基本といえる「一汁三菜」は外に真似の出来ない食文化であることを知っていただきました。
②の「年中行事と食べもの」では、伝統文化と調和した食べもの季節と調和した食べもの・・暑い時期は体の熱をとり、寒い時は体を温めてくれる食材と食べもの決して豊かでなかった時代、贅沢の出来なかった時代・・少しだけの贅沢が許された時、それが年中行事であり、その時にあわせて健康・長寿と幸せを願った。
お正月に始まり、四季の行事とそれに伴う食べものの代表的なものを紹介し、今ある行事、食べものなどは出来る限り伝え、残して行くことをお願いした。


③の「食べものとことわざ、そして栄養」では、食べものに関わらず、ことわざは教訓や智恵、知識のかたまり「ことわざは遺産」日本に限らず世界共通。なぜそのようなことわざが生まれたのか、幾つか紐解いてみたい14のことわざを取り上げ、成り立ちと意味、そして関係する食べものと栄養について説明しました。
④の「食べる」を楽しむでは、各地の季節の伝統食
・・・当地≪埼玉県≫と演者の地元≪新潟県≫
伝え、残したい家庭料理
・・・料理をすることは「脳を活性化する」
・・・「家族の健康」「家庭の平和」につながる
・・・バランスのとれた伝統料理は「生活習慣病」の改善に役立つ各地の季節の伝統食や特色を紹介しようと調べたのですが、今回は埼玉県と新潟県の代表的な郷土料理を紹介しました。
最後に、伝統料理、郷土料理また毎日の食事の時の料理は献立を考え、材料を準備し味付けを工夫しながら作り上げ、最後に味わうという楽しみがあるが、各段階ごとに複雑な段取りや調味の工夫などが必要で、脳の活性化にはとても役立つことを説明。
最近では核家族化や高齢化の進行で家庭内での食事の形が変化し、特に「こしょく」ということが社会問題化していることについて意識していただいた。7種類の「こしょく」を取り上げ簡単に説明したが、どの「こしょく」にしても家庭内に於いては問題となることを説明した。
毎日家族が揃い、皆が同じものを食べることは家庭内の平和、将来を担ってくれる子供たちの成長に大きな影響があることを訴えました。
栄養バランスのとれた日本食を見直して生活習慣病などとは無縁になるよう、『食習慣を見直し、チャレンジ・健康長寿』のスローガンを意識していただきました。

「日本食文化の世界無形文化遺産登録」申請が行われ、平成25年には登録が行われることが予定されています。これを契機に、日本の食文化は健康文化であることをもっと知っていただけるよう具体的な事例を準備し、食習慣と生活習慣の関わりなどについて掘り下げた話が出来る様に工夫したいと考えています。
今回はこの辺りの内容が曖昧になっていたのではないかと反省しています。
また、講演が90分ということと、暑い真夏の午後という条件から途中リフレッシュの「間」を入れて、というご指導を受けました。サポートしていただいていた会員に代わりにストレッチを行っていただきましたが、今後は話の内容にもう少し余裕を持ち、ストレッチなども取り入れられる工夫をしたいと思います。