講演者:本間 香 会員
2月18日(水)、川口市里公民館にて講演をしました。
積雪が心配される中、悪天候をものともせずに多くの参加者が熱心に耳を傾けてくださいました。
加齢と共にさまざまな機能低下は誰にも起こります。特に身体を動かす運動器(脳、神経、筋肉、骨、関節など)は、連携し合っているので、どれか一つに故障が起こると日常生活が辛いものになり、我慢して放置すると、やがて他人の手を借りなければ生活できなくなってしまいます。
骨粗しょう症は、その運動器症候群(ロコモティブシンドローム)に陥りやすい大きな原因の一つであり、私達の身体を護り、支える骨が加齢と共に減って、脆くなる病気です。
その主な原因は ・加齢 ・運動不足 ・肥満 ・やせすぎ・偏食、カルシウム不足・家族歴 などです。
また、骨の新陳代謝(破骨・骨芽)にはホルモンの役割が大きいが、女性は閉経の頃よりホルモンの分泌が減り、骨量が急に減少し始めます。
一方、骨はカルシウムを貯蔵して、生命活動に必要なカルシウムを血液中に放出する役割を優先させています。
骨粗しょう症は、加齢と共に進行しやすくなりますが、その骨量減少には自覚症状がありません。また個人差もあります。自分の骨の強さを知るためには、定期的な骨密度測定が大事です。
が、骨は骨量だけではなく、骨質も重要です。
質の高い骨は、カルシウムなどのミネラルの量と、しなやかさやハリの役目をするたんぱく質の一種であるコラーゲンが柱になります。 身長が縮んできたり、背骨が曲がっている人は骨質が悪くなっているかもしれません。
大切な、今ある骨を減らさないよう護っていく具体策は、まず運動です。運動は骨を護る筋力がつきます。また骨に負荷をかけることでカルシウムが骨に付着しやすくします。骨の細胞の血流も活発にします。
そこで、毎日続けられるシンプルで何処でもできる運動を、歌に合わせて行ってみました。
・インターバル速歩は「森のくまさん」と「花は咲く」を交互に歌いながら腕を振ってその場足ぶみ ・片足立ちは「森のくまさん」 ・ スクワットは「おじいさんの古時計」と、歌いながら和やかな運動ができました。
骨や筋肉の栄養には、カルシウム、コラーゲンの材料であるたんぱく質、ビタミンD、Kなどをどれ位摂ったらよいかを具体的に話し、毎日の食生活で、きちんと摂り続けることを約束してもらいました。
最後は、「二度とない人生」(坂村真民)の詩の朗読を聴いていただき、閉めさせていただきました。