講演者:佐藤玲子 会員
新郷公民館で7月9日講演しました。梅雨前線の影響で天気が悪い中、来場して下さった方達に感謝の気持ちを伝え若返り健康講座3回目。1に運動、2に食事、3,4なくて最後にクスリの標語の通り1,2回が筋肉、運動のテーマ。今回は食事のテーマが主になる事から始めました。
健康寿命を延ばすためには体の隅々まで栄養や酸素を運ぶ重要な役割をしている動脈を如何に長持ちさせるかが大事な要素になることから生活習慣病と動脈硬化の関わりを説明することにしました。
動脈硬化とは動脈は本来はしなやかな物なのですが血管は年齢と共に老化し、弾力性が失われ硬くなったり、動脈内に様々な物質が沈着して血管が狭くなり、血液の流れが滞るようになった状態を動脈硬化という。
この動脈硬化が進行すると心臓に大きな負担がかかるため、高血圧、心肥大、心不全などの心疾患につながります。また血管が狭くなったり、詰まったりすることで心筋梗塞、脳梗塞、下肢閉塞性動脈硬化症などを引き起こす。また血管が破れるとくも膜下出血などの命に関わる危険なことに繋がってしまいます。
このような命に関わる動脈硬化が生活習慣病である高血圧、脂質異常症、糖尿病などに深く関わってきます。国も生活習慣病の予防が大切と2008年4月から40歳~74歳までを対象に特定健診。一般的にはメタボ健診と言われている健康診断を始めました。
昔はおなか周りが大きくなると貫禄が付いた、景気が良いのだろうと良い方に解釈していましたが今はそうではなく腹囲が大きくなってくると内臓脂肪が増えること。
内臓脂肪が増えてくると血圧を高くするような物質が出やすくなったり、血栓を作る物質が出たり、コレステロール、中性脂肪の合成を進めるようなったり、高血糖の状態を招くようになりその結果生活習慣病を引き起こしてしまいます。
この生活習慣病は血圧が高い、コレステロールが高い、血糖値が高いと言われてもその時点では痛くも痒くもないのでそれ程気にせずに生活を続けているためにメタボという言葉だけが広まっていますがこの生活習慣が動脈硬化を引き起こし命に係わるような重篤な事になることを再確認してもらいました。
動脈硬化に進む時の血管は血圧が高くなると常に圧力がかかった血流が流れるために、その圧力に対抗するために血管の内腔を厚くする➝壁が厚くなると血管が狭くなるため血圧が更に上昇➝その結果血管は更に狭くなりしなやかさが失われ手弾力を失い動脈硬化に。また血管が狭くなるとコレステロール、中性脂肪なども貯まりやすくなり血管内に取り込まれてプラーク(こぶ)になりさらに血管内は狭くなる。
動脈硬化が進むと血管の内腔が狭くなって血流がわるくなったり泡沫細胞がはがれて血液の流れに乗って詰まった場所によって心筋梗塞、脳梗塞に。動脈硬化の病状は血管のつまり具合よりプラークが破れやすいかどうかに左右される。
動脈硬化予防のための食事の「適量」は昔から言われている「腹八分」の食事のとり方の考えですと話すと皆さん納得されました。この腹八分の食べ方が次にバランス良く食べることによって初めて効果が出る事から個々の食材の摂取量をたまご1個80キロカロリーで説明、また嗜好品のアルコールお菓子などを食べるのでそのカロリーも考えてもらうために実物の柿の種などで説明。
今日の話から食べ過ぎてると思った人は止める必要はなく1口減。これを続ける事が成果に繋がっていくこと。「ちりも積もれば山となる」
運動も毎日1万歩ウォーキングなどと目標を立てて実行することは難しいと考えて運動を諦めている方は「すき間」、今の自分の生活の中で何か出来る小さな運動を積み重ねる事の大切さを話し食事「腹八分」の卵の話しと「すき間運動」と「継続」で健康寿命を延ばしましょうと締めくくりました。