講演者:佐藤玲子 会員

 9月16日中央ふれあい館で講演しました。誰もが願う健康で自立した生活を送れる健康寿命を延ばすためには「運動、食事、睡眠」が重要な事ですが今日はその中の食事について少し詳しくお話ししますと導入。
健康寿命を延ばすことは生活習慣が原因で引き起こされる高血圧症、脂質異常症、糖尿病等の生活習慣病と体の隅々まで栄養や酸素を運ぶ重要な役割をしている動脈との関係は切っても切り離せません。
健康寿命を延ばすにはこの動脈を丈夫に長持ちさせ動脈硬化の進行を如何に遅らせるかにかかっています。生活習慣病と動脈硬化の関係を個々に説明しました。
血圧が高い状態が長く続くと血管に負担がかかりその結果、脳卒中、心筋梗塞などを引き起こすことに。また血圧を調整しているのは腎臓なので人工透析、腎不全などにまで進むことになります。血液を送り出している心臓にも負担がかかり心肥大、心不全などを引き起こす事になります。
コレステロール値が髙い状態が続くと血管内にだぶついているコレステロールが血管の筋肉層にしみ込み酸化されてかゆ状のプラーク(こぶ)になりこのプラークが積み重なって血管が硬くなり動脈硬化に。さらに動脈硬化が進むと血管内が狭くなって血流が悪くなったり、プラークがはがれて血管の膜が破れてそれを修復するために血小板が集まって塊を作ってしまいます。その塊が血液の流れに乗って詰まった場所によって心筋梗塞、脳梗塞になります。
血糖値が高い状態が続くと血管内がいつも高血糖の状態になり血管に負担をかけ動脈硬化が進み人工透析、網膜剥離、壊死などになってしまいます。動脈硬化を遅らせるためにはバランス食と食べる量がポイントになります。
適量とは昔から言われている「腹八分に病なし」「腹八分に医者いらず」のことでこれは「食べ過ぎや飲み過ぎは体に良くない」満腹まで食べるのではなく控え目にたべることが健康に繋がるということです。

Fotolia_49764138_XSそこで実際に1日の摂取量をバランス良く、適量食べる方法を分かり易く一般に良く言われている「まごわやさしい」の言葉と食品を4つのグループに分けて摂取する方法を組み合わせて説明しました。
卵1個80キロカロリーを基準にして実際にバナナ、チーズ、ごはん、パン、芋、ヨーグルト、豆腐などを皆さんに見てもらいながら個々の食品の量がどのくらいで80キロカロリーに匹敵するのかを示し、「まごわやさしい」の食品を4つのグループに分けた表に入れていき、主食のご飯、パン、麺類、肉、乳製品などの不足している食品を4つのグループに分けた表で補充説明しました。
1食品の量の少なさには皆さん驚かれていましたがさらに今までの食品の摂取の中にはアルコール、ジュース、菓子類等の嗜好品は含まれていないことを説明すると「えぇ~」とさらに驚きの声。
さあどうしましょうかねと。解決策有りです。それは運動をすることですと。皆さんここで笑いと納得。
運動は毎日1時間歩くなどのように大きい目標ではなく、今の自分の生活の中で出来る事を、「ちりも積もれば山となる」の考えでどんな小さな動きでも構わないので、できる時間に無理なく出来る「すき間運動」を続ける事が成果に繋がる事を話し、バランス食と腹8分で健康寿命を延ばしましょうと結びました。