【認知症予防と折り紙】

( 9月16日 芝公民館 中止となった講演の内容)

      山下義尚 会員

自宅でできる認知症改善法の一つとして取り上げられている作業療法。折り紙はその作業療法のなかの、また一つです。

認知症の人でも、体で覚えたことや習慣にしてきたことは失われにくい傾向にあると言われています。手芸や折紙、絵画や書道、音楽など得意だったものに取り組むことで認知症の改善がみられると言われています。

習慣にしてきたものに取り組むことを通して、心身の機能の維持や強化、幸福感、自尊心の充足、人々や社会とのつながりの回復をはかるものだと考えられています。

杏林大学の古賀先生は、認知症の予防として折り紙に親しむことは、効果があると話されています。書店には多くの折り紙の本が並んでいます。興味をひかれた方はぜひチャレンジしてみてください。

折紙とは離れますが、1冊の本を紹介させてください。5年ほど前に郷里福岡の先輩と、ある懇親会の中で名刺交換をさせていただいたことがあります。当時は健康管理士の資格を取得する前で、健康にはさほど興味がなく、また家族に認知症の発症者もいなかったため挨拶程度で終わりましたが、人を通してその方が最近また本を出されたと聞きました。

その方は吉田勝明さん、横浜で認知症治療の第一線で活躍されているお医者さんでした。

認知症を発症された家族を持つ方は、大変だと話に聞きますが、この本では、認知症の介護でしてはいけないこと、認知症の方との接し方など、全イラストで紹介してあり、わかりやすく書かれていました。認知症介護で少し困った、どう接したらよいかわからないといった方の参考になるのではと思い紹介いたします。

※ 吉田勝明著 『全イラスト版 認知症は接し方で100%変わる』 IDP出版 1500円+税