1月20日 芝公民館
佐藤衣代 会員
たんぱく質についてはよく知られているところですが喜び、悲しみ、怒り、不安、恐怖などの感情についてもたんぱく質が関係しており、タンパク質をバランスよく食べることの大切さをお伝えすることに主眼を置きました。
たんぱく質は消化酵素の働きを受けて最終的にアミノ酸に分解され、肝臓で人間に必要なたんぱく質に組み替えられて、必要な場所へ送り出されます。アミノ酸には必須アミノ酸9種類と非必須アミノ酸11種類の2種類があり、たんぱく質を構成するアミノ酸は20種類で人だけでなく細菌やウイルスもこれら20種類で構成されています。
様々な役割をもっているタンパク質はエネルギーを作ることはその一つであり、筋肉、臓器、皮膚、骨、毛髪などの主要成分であるほかホルモン、酵素、抗体などの材料にもなります。更にタンパク質は感情の材料になります。私たちは外部からいろいろな刺激を受け、それを脳に伝えていますが、この橋渡しをするのが神経細胞です。末端のシナプスではドーパミンやノルアドレナリンなどアミノ酸が原料となる神経伝達物質が拡散され、それらは記憶や運動機能、睡眠といった人体の重要な機能にも深く影響を与えています。そして、感情が偏りかけたときに穏やかにするのがセロトニンであり、体は実によくできています。
たんぱく質の摂取目標を数字で示し、「手ばかり法」でもお伝えしました。過剰摂取するとアンモニアの無毒化のために肝臓や腎臓の負担になること、脂質と混在しているので肥満に気を付けること、尿路結石や便秘などにも注意する必要があります。
まとめに「アミノ酸の桶の理論」を通して食品の組み合わせの大切さをごはんと味噌汁、納豆などと一緒に食べることで補っている和食の素晴らしさの説明し終了しました。