岡 章次 会員
「アクティブ・カウチポテト」という俗語についてご存じの方は聴講者の中におられませんでした。今回の最大のポイントは「アクティブ・カウチポテト」生活にならないよう警鐘させて頂くことです。横になってスマホを片手にポテトチップを食べている人の絵を画いてお見せしました。
この言葉はアメリカで生まれた俗語で、毎朝、ヨガやストレッチなどの運動を短時間している、あるいは週1回はジムに通っている、そういう運動を日常生活に取り入れているから、他はあまり体を動かさなくても大丈夫ということで長時間、長椅子に横になったり、座ったりして過ごす生活スタイルのことを言っています。日中、長時間のデスクワークも「アクティブ・カウチポテト」生活に陥りやすい事例の一つです。アクティブは活動的、カウチは長椅子、ポテトはジャガイモです。
人の一日24時間の総エネルギー(熱量)消費量の内訳は、基礎代謝量約60%、食事誘発性熱産生約10%、身体活動量約30%です。身体活動は、生活活動(労働・通勤・買物・散歩・家事・家庭菜園などなど)が大部分で、運動は身体活動の中に含まれますが、ウェイトは低い。
この生活活動の中に体を動かすことを意識して日常生活を送ることが大切です。無理は禁物ですが、歩いて駅までいく、階段を歩く、買物に歩いていく、など工夫すれば体を動かすシーンはたくさん作れます。「ながら運動」もあります。そいう生活習慣を身につけやっていくことが大切です。
筋肉や骨は座ってばかりいると衰えていきます。代謝や血流も悪くなり、様々な病気の要因にもなります。心臓疾患の要因になっていることも警鐘されています。日頃の心がけ次第で、健康な生活が送れるかどうかが決まります。何歳になってからはじめても問題ありません。「じっとしている時間」を、意識して減らしていくよう努めましょう。最後に、「座っている時」にその姿勢のまま行う簡単なストレッチを一緒に行い講演を終えました。