3月2日 朝霞市中央公民館   

髙木 薫 会員 

人生100年時代、厚生労働省は2025年に認知症の方の数が65歳以上で700万人を超えると予想しています。高齢者の5人に1人が認知症という状況は目前です。

国立長寿医療研究センターは長年の認知症に関するデータをもとに予防にはバランスの良い食生活や適切な睡眠、人との交流の他、最も推奨しているのが日常の身体活動時間を増やすことす。

人間は手足の指を動かすと毛細血管の血流が良くなり、脳も刺激されます。同時に認知課題を行うことで脳の血流も更に良くなり、認知症の発症や進行を遅らせることに繋がる、と考えられています。

例えば散歩なら歩数を数えながら歩く、また家では立って身体でリズムをとりながら好きな歌を歌うなど、気負わず楽しく動くことが大事です。疲れる程やる必要はなく、簡単に出来るようになったら認知課題の難易度を上げていきます。可能であれば毎日の習慣にするのが良いとされています。

朝霞市中央公民館での「さわやか健康教室」では、認知症になりやすい方の生活習慣を紹介し加齢による物忘れと認知症の違いなどの解説、また予防する方法としては「座ったままでなく、なるべくこまめに身体を動かしましょう!」と、お伝えしました。

実践編として立った状態では音楽に合わせて手の指で「グー・チョキ・パー」運動から足踏みを加え、さらに左右の手で違うものを出すというように難易度を上げていくことをしました。他にも引き算しながら踵落とし運動など数種類を一緒にやりました。

座位では口腔フレイル予防も兼ねて口を大きく開ける「パ・タ・カ・ラ」の発声と同時にドレミファソラシドの音階を歌いながら顔の表情筋を使う体操をしました。どれも聴講者の皆さんが積極的に参加してくださって有難かったです。是非、楽しみながら身体を動かすことを毎日の習慣にして脳を活性化し、認知症を予防しましょう。