3月15日 中央ふれあい館

 藤本美枝 会員

私たち大人の体は約206本の骨で出来ています。その骨には体を支える、動かす、脳や臓器を守ることの他に血液を作る、カルシウムを貯蔵するなどいくつもの役割があります。骨はコラーゲンとリン酸カルシウムとで出来ており、一定の濃度に保たれた血液中のカルシウムが足らなくなると骨に蓄えておいたカルシウムを血液へと供給し、そこにまた新しい骨を作るという新陳代謝をくり返します。

この新陳代謝のバランスが崩れ、骨がスカスカになった状態が骨粗鬆症です。骨粗鬆症になるとささいなことでも骨折してしまい、寝たきりからそのまま介護へと繋がってしまう可能性があります。なので、ちょっとのことでは骨折しないような強い骨を作ること、また転倒しないような工夫をすることが大事になります。皆さんは骨密度検査を定期的に受けていますか?ご自身の骨の状態を把握しておくことはとても大切です。川口市では今年度は4回検査を実施していました。新しい年度になり広報などで日程が公表されたら是非チェックしてみてください。

骨を強くするためには運動と食事が大切です。骨は負荷や衝撃を加えるとどんどん強くなっていきます。まずは日常生活の中で「いつもより多く、いつもより大きく体を動かす」ことを意識してみてください。

家の中で座ったままでも出来る足踏みとかかとの上げ下ろしを皆さんと一緒に行いまし「貯筋を増やして寝たきり予防」たが、暖かくなってきて外を歩くのも気持ちのよい季節になってきました。是非、外へ出て体を動かしてみましょう。

食事では、良質なたんぱく質をしっかり摂り、不足しがちなカルシウムをいつもの食事にあと200mg多く摂るようにしましょう。カルシウム以外にもビタミンDやビタミンK、マグネシウムなどたくさんの栄養素が必要になりますが、「カルシウムを多めにして色々な食品からバランスよく摂ること」を意識していただければ良いと思います。