10月19日  芝公民館

    岡 章次 会員

人は食べ物から体をつくり、生きているわけですが、5大栄養素(+食物繊維)が体に入って熱やエネルギーになるもの、体の構成成分になるもの、体の調子を整えるものがあります。

たんぱく質はそれにすべて関わっていて、かつ体の様々な臓器・組織を構成する材料になっていて、それだけに重要です。たんぱく質は体に入ってアミノ酸まで分解され、それが再合成され、体の各臓器・組織になっていきます。そのたんぱく質摂取量がこのところずっと減少していることを国民健康・栄養調査結果からグラフ化して示しました(60歳以上の男女の摂取量)。

高齢者のたんぱく質摂取量が不足すると、①筋肉量減・筋力低下、運動器障害、それによって、行動力が鈍る、歩く力が衰える、骨折・転倒もしやすくなる、それによって要介護に繋がるリスクも高まる ②代謝が悪くなる。代謝をつかさどっている酵素はたんぱく質が材料でできているため、③免疫の働きにも支障をきたし、様々な感染症にも罹患しやすくなる、それは免疫の抗体もたんぱく質でできているためです、などなど。この中で、筋肉量は加齢によっても減少しますが、何歳になっても筋肉は増やせることも説明しました。簡単な筋トレに加え、たんぱく質を摂取すれば増やせます。自分に合った筋トレで良いと思います。

実際の食べ物について、クイズ形式で、どちらの食材がたんぱく質が多いか当ててもらいました。角形食パン1枚(6枚切り60g)と精白米ご飯一杯150g、ゆでそば1食200gとゆでうどん1食200g、木綿豆腐100gと絹ごし豆腐100g等々。資料として各食材のたんぱく質量を表したものを配布しました。たんぱく質を意識して、食事をしてほしいと思います。