令和5年12月20日

中央ふれあい館

中鉢芳子 会員

冒頭で、東洋医学の「腎」と西洋医学の「腎臓」についてお話しました。

西洋医学の「解剖学」は各器官で専門医となりますが、東洋医学の「腎」では「腎精」と考え、消化器系の他に「生殖体」も含まれます。つまり「腎」には「腎臓・膀胱・睾丸・子宮・卵巣」などが含まれますが、本日はその中で「腎臓」を取り上げました。

現在「慢性腎臓病、および予備軍」の患者数は推定人数で75歳以上で3人に一人、80歳以上で2人に一人となっています。成人でも8人に一人と言われており「腎臓」を「畳」を例えにお伝えしました。

慢性腎臓病に対する予防として、レジメ2では生活習慣の見直しをお勧めしました。

①体重管理から浮腫を見つける ②血圧管理の重要性 ③塩分控えめの食生活

④適度な運動 ⑤適度な休息 が必要になります。

まとめのレジメ3では「川口市の無料検診」を推奨し早期発見早期予防への取組みが大切な事

一たび「腎臓病」と診断を受けた場合には、自己流で歩まず必ず医師・薬剤師・臨床栄養士の指示で歩み、ご自分の検査数値を常に把握しながら生活する事をお勧め致しました。

慢性腎臓病の診断基準の一つに[eGFR値]が有ります。

これは現状の糸球体濾過状態を数値化したものであり60以上で正常、30以下になり不調が3カ月以上続いた場合は徐々に腎臓機能が弱まる「慢性腎不全」の可能性が高く、15以下で医師の判断で血液透析も視野に入れるようになります。一般的に慢性腎不全の数値回復は難しいと言われています。

しかし医学は日々進歩しており、透析治療を20年30年続ける事は可能です。また、2040年を目標に豚の腎臓を使った腎臓移植の研究も順調に進んでいる事をお伝えしました。「気づき」は一日でも早い方が良く、皆様のお役に立てればと思います。