講演者:佐藤衣代 会員


3月18日に古唱会で講演させていただきました。
「お口の衛生と体の健康」について歯を磨くという内容ではなく、別の観点から口腔衛生を捉えた内容にしました。
歯科衛生士の方々が食後に歯を磨いている姿をお見受けしますし、私も磨くように心がけています。しかし、それ以上の口腔管理は特にしておりませんでした。今回の講演で改めて口のパーツである歯、舌、あご、ほおの機能を見直しました。

口の機能のうちの食べる機能ばかりに気を留めており、呼吸する、言葉を話す、顔の表情をつくるなどには無頓着でした。花粉症の被害は多少被っているので口呼吸を知らず知らずのうちにしており、ハッとして口を閉じることが増えました。また、話すという機能に関しては、講演で話を進めていくうちに緊張で口がカラカラになり、活舌がはっきりしていないのではないかと心配しながら話しており、正に唾液不足の真っ只中で喘いでいる状況といえます。表情についてはもはや遅きに失していると諦めています。顔はその人となりが出るようなので、いまさらどうしようもないし・・・。若かりし頃はそれでも可愛いおばあちゃんになりたいね、と友人と話したものでした。

ところで、いつまでもおいしく、楽しく、食べ続けられるためには「オーラルフレイル」にならないように日々、注意することが私たちの年齢では大切といえましょう。オーラルフレイルのサインには、①活舌が悪くなる、②わずかなむせ、③食べこぼしが増える、④噛めない食品が増えること が挙げられます。このフレイルのサインが出ないように、まずは歯のケアをする必要があります。定期的に歯科診療を受けつつ、8020が達成できるようにしたいものです。食前に唾液腺マッサージをすることも良いでしょうし、こまめな水分補給やうがいもお薦めです。ここまでですと、取り立てて食べトレ体操の必要性はないようですが、舌先でのほおの上下運動や歯肉部を左右にマッサージをして食べこぼしを防いだり、明るく豊かな表情をつくるにはやはりこれらの舌の運動による効果が出るように習慣づけられるまで意識的にする必要があるようです。硬いものが噛みづらくなるために柔らかいものを選んでしまうことはありますが、歯自体の強度が弱まることもあるのであまり硬いものは噛まないほうが良い、と説明している書籍もありました。余談ですが、飴玉は意識しても2,3回往復するころには噛んでしまうのが私の常ですが、果たしてピーナッツは何回噛めば飲み込めるのかを試したこともありました。

講演時間の15分位を食べトレ体操に充てました。各部を動かしてから「パタカラ」体操を二人で組んでやっていただきました。笑顔あり、真剣な表情ありで皆さんが協力してやってくださいました。最後に、美人になれる体操をして終わりにいたしました。