12月7日  西公民館

藤本美枝 会員 

私たち大人の体は約206本の骨で出来ています。その骨には体を支える、動かす、脳や臓器を守ることの他に血液を作る、カルシウムを貯蔵するなどいくつもの役割があります。骨はコラーゲンとリン酸カルシウムとで出来ており、一定に保たれた血液中のカルシウムが足らなくなると骨に蓄えておいたカルシウムを血液へと供給し、そこにまた新しい骨を作るという新陳代謝をくり返します。この新陳代謝のバランスが崩れ、骨がスカスカになった状態が骨粗鬆症です。

骨粗鬆症になるとささいなことでも骨折してしまい、寝たきりからそのまま介護へと繋がってしまう可能性があります。なので、ちょっとのことでは骨折しないような強い骨を作ること、そして転倒しないような工夫をすることが大事になります。骨密度検査を受けていますか?という質問では一度は受けたことがあるようでしたが定期的に受けている方は少なかったようです。皆さん定期的に受けてご自身の骨の状態を把握しておきましょう。

後半では強い骨を作るために、運動と食事についてお話をさせていただきました。骨は負荷や衝撃を加えるとどんどん強くなっていくため、日常生活の中で「いつもより多く、いつもより大きく体を動かす」ということを意識してみてください。またよく目にする「かかと落とし」ですが、かかとを落とす時に腰や膝を痛めてしまう危険もありますので、かかとは「落とす」のではなく「戻す」意識で行うようにとお願いをしました。

食事に関しては、良質なたんぱく質をしっかり摂り、不足しがちなカルシウムをいつもの食事にあと200mg多く摂ること。また他にもたくさんの栄養素が必要になるため、「カルシウムが多めの食事を色々な食品からバランスよく摂ること」を意識していただくようお願いしました。それぞれの栄養素が多く含まれている食品を載せた資料をお配りしたので、それらを参考にして日々の食事を工夫していただけたら嬉しいです。