6月23日

中央ふれあい館「市民大学」

山下邦代   会員

腸、それは小腸と大腸をさします。

小腸は、胃の出口から十二指腸が始まり空腸,回腸とつづきます。その長さは約6メートルあり、胃から流れてきた食べ物を消化、吸収します。さらに、体の中の7割の免疫細胞が集まっています。

大腸は全長約1.5mで、盲腸、結腸、直腸と続いていきます。小腸で消化・吸収された残滓(かす)から水分を吸収し、固形の便をつくります。その後、直腸から肛門に送りだします。

大腸内には兆単位の腸内細菌が腸壁にびっしり共生しています。大腸内の細菌数は、40兆とも1000兆とも言われ、諸説あります。小腸にも1兆くらいいるといわれています。

細菌のバランスと多様性が、腸を整えることに繋がります。腸内に有益な菌を増やすことが大切です。水溶性食物繊維や発酵食品を摂ることは有効だと言われています。

その悪玉菌が増えすぎると腐敗ガスや、発癌性をもつ毒素が増えるといわれています。このガスや毒素が糖尿病、動脈硬化、大腸癌、認知症の一因になるといわれています。加工肉などの取り過ぎは、悪玉菌を増やすと言われていますので、いろいろな食品を食べるということが大切になってきます。

腸と脳の関係です。脳と腸は互いに神経をとおして情報を交換しています。腸内の状態が脳へ伝えられ、体のあらゆる場所に影響がでるということがおこります。そのため、腸を整えることが、大切になります。

水溶性食物繊維の多い大麦やゴボウ、発酵食品として納豆、キムチ、麹などを摂ることは、整腸に繋がります。さらに、骨盤底筋群体操や、ねじりの体操、便がでやすいポーズをとって腸を刺激することも有効です。