8月17日 芝公民館

 佐藤玲子 会員

元気に過ごせる健康寿命100年を目指すには「血管を破らない!詰まらせない!」ことは必須です。

血管は外膜・中膜・内膜の三層構造で出来ています。外膜は血管を保護し、中膜は血管にかかる圧力の調整をします。内膜は血管に直接触れる部分で薄い繊維層と内皮細胞で出来ています。内皮細胞は動脈硬化のもとになるコレステロールを血管壁に侵入しにくくし、血液の流れを良くする働きをします。

動脈硬化は加齢や生活習慣によって知らず知らずのうちに老化して血管の柔らかさが失われて硬くなり、血管壁にコレステロールが溜まり内腔が狭くなり血液の流れが悪くなった状態です。動脈硬化症になるとある日突然心筋梗塞、脳梗塞、脳出血と言った血管事故の引き金になってしまいます。

心筋梗塞、脳梗塞、脳出血は心臓や脳の病気ではなく血管の病気です。

実年齢が若い人の心筋梗塞、脳梗塞、脳出血などの発症が増えています。血管年齢が高いと様々な病気を発症するリスクが高くなるので、血管年齢は健康寿命を左右する重要な要素と言えます。

全身の血管の95~99%は毛細血管です。毛細血管の構造は内膜の薄い1層です。その為に毛細血管の老化は毛細血管が詰まる、減るなどしてその先の血管が消えてしまい、ゴースト血管と言います。

生活習慣を改めることでゴースト血管の増加を食い止められ、血管が残っている間に血流を良くすることで毛細血管は再生できます。ゴースト血管が起きると免疫機能の低下、腎臓の不調、小さな脳梗塞などの症状が起きます。

血管の若返りはバランス食と適量、適度な運動、睡眠、ストレスをためない、禁煙など生活習慣を見直すことです。