8月18日 新郷公民館
立山よ志子 会員
厚生労働省・国民生活基礎調査で、高齢者の寝たきりになる原因の4位が、骨折・転倒に起因していると発表しています。また転倒した方の8割以上が、通院や入院が必要な怪我をしており、介護が必要な状態になりやすいと言われています。
転倒を引き起こす要因は数多くありますが、今回は実際に起きた家の中での転倒事故と対応策についてお話いたしました。実際に起きた転倒事故で、一番多い場所は居間や台所、次いで廊下・階段・玄関・トイレ・風呂場の順です。
以前は風呂場での事故が多かったのですが、危ない場所という意識が高まったことや入浴サービスの利用により減ってきました。居間や台所では、電気コードに引っかかる、座布団やクッション・新聞紙を踏んで滑る、敷居やカーペットにつまずくということがよくあります。
転倒しやすい場所を「ぬれた・ら・く・だ・さ・ま」で説明しました。
・ぬれた:濡れているところ(台所の床・風呂場・洗面所・玄関・他)
・ら:乱雑な場所(片付けられていない)
・く:暗い場所(夜の廊下や階段・玄関)
・だ:段差(敷居・カーペット・畳のへり)
・さ:寒い場所(筋肉が固くなりやすく動きにくい・ポケットに手を入れると危険)
・ま:まぶしい場所(西日のさす部屋)
ではどうしたら転倒を予防できるでしょうか?
まずは環境整備、部屋を片付けましょう。廊下や階段等暗い場所は、人を感知して灯りがつく照明器具があると便利です。また手すりの設置や段差解消等の住宅改修に関しては、市区町村の介護保険窓口や地域包括支援センターにご相談ください。またホームセンター等でも手軽に購入できるもの(段差解消グッズ・滑り止め・など)もあります。
ちょっとしたことで転倒事故は簡単に起きてしまいますが、工夫や心掛け次第で防ぐことができます。最後に、転倒予防の簡単体操を紹介しました。