さいたま市常盤1,2丁目自治会館
8月30日 髙木 薫 会員
人生100年時代、厚生労働省は2025年に認知症の方の数が65歳以上で700万人を超え、高齢者の5人に1人が認知症になる社会がやってくると予測しています。
そして今年、認知症基本法が制定され、「認知症の方の人としての尊厳を保持しつつ希望をもって暮らせるよう共生社会の実現を推進する」という概要も発表されています。
このように社会全体で認知症の方を支えていく体制が整いつつあっても、やはり身の回りのことが自分ででき、今の日常生活がなるべく長く続くことを望まれる高齢者は少なくないでしょう。
国立長寿医療研究センターは長年の認知症に関するデータをもとに予防にはバランスの良い食生活や適切な睡眠、人との交流の他、日常の身体活動時間を増やすことを最も推奨しています。
手足の指を動かすと毛細血管の血流が良くなり、脳も刺激されます。同時に認知課題を行うことで脳の血流も更に良くなり、認知症の発症や進行を遅らせることに繋がる、と考えられています。
今回は実践編として座ったままでもできる簡単な体操、左右の手で違うものを出す「グー・チョキ・パー」、足踏みをしながら100から3ずつ引き算をしてその答えを声に出して言ってみる、等を行いました。
他に口腔フレイル予防も兼ねて口を大きく開ける「パ・タ・カ・ラ」の発声と同時にドレミファソラシドの音階を歌いながら顔の表情筋を使う体操もしました。
そして最後、片方の手で丸を作り、もう一方は人差し指を立てて、作った丸を指していくことを左右交互にしながら、わらべうた「ずいずいずっころばし」を歌いました。聴講者の皆さまが楽しそうに笑顔で歌われたのが印象的でした。一日数分、楽しみながら手足を動かし、脳に刺激を与えてはいかがでしょう。