9月20日 中央ふれあい館    

髙木 薫 会員  

皆様は「腸活」にどんなイメージをお持ちでしょうか?

私の母は51歳の時に直腸がんが原因で亡くなりました。健康管理士になったのも「腸についてもっと知りたい!」と思った事がきっかけです。

そして健康管理士の資格を取得し、この資格をどう生かそうか?と考えていた矢先、コロナウイルスが猛威を振るいだしました。目に見えない外敵に対する免疫機能を低下させない為にも腸活は重要です。

健康を維持するために、バランスの良い食生活、適度な運動、適切な睡眠といった生活習慣を乱さないようにする事が最も大切なのですが、今回は“運動と睡眠での腸活”に的を絞ってお話ししました。

腸は小腸と大腸に分けられ、小腸の役割は食べた物の消化と栄養素の吸収、また、外敵を腸壁の免疫細胞が除外する事です。

そして大腸は小腸より送られてきたものから水分を吸収しながら便を作り、固形化させ肛門近くの直腸の方へ溜めていきます。私達が夜間、深い眠りについている間にも蠕動運動をして便を作っています。この過程で、ものすごい数の腸内細菌と共生するのも大事な役割です。

腸内細菌の善玉菌は水溶性食物繊維やオリゴ糖を餌にビタミン類なども産生してくれるので他の臓器の機能も活発になり、疲労回復、快便や美肌が期待できます。また、幸せホルモンと言われているセロトニンを作るのも腸です。

しかしながら肉などを摂りすぎると悪玉菌が吸収しきれなかったたんぱく質を餌にして腐敗させ、腸内環境を悪くします。ですから善玉菌が優位な腸内環境を保つのが理想です。

ご自身の腸内環境を知る目安についてはブリストル便形状スケールを使って説明し、便の観察を習慣づける事もお勧めしました。

最後に、内臓が下がらないよう腹部内側の腸腰筋を鍛える運動法を紹介。実際にやっていただき、“ぜひ腸活で健やかな毎日を!”と講演を締めました。