埼玉県老連「健康づくり大学」

【やってみよう!認知症予防体操】

12月6日 髙木 薫 会員

人生100年時代、厚生労働省は2025年に認知症の方の数が65歳以上で700万人を超えると予想しています。高齢者の5人に1人が認知症という状況は目前です。

今年6月には認知症基本法も制定されました。認知症の人が尊厳を保持しつつ希望をもって暮らすことが出来るよう支えあいながら共生する社会の実現を推進する、というものです。しかしながら、歳を重ねてもできれば認知症にならずに現状の自立した生活を維持したい、と考える方は少なくないと思います。

近年、バランスの良い食生活や適切な睡眠、人との交流の他、適度な運動は身体と脳神経の機能を改善し認知症予防に役立つことがわかってきました。人間は手足の指を動かすと毛細血管の血流が良くなりますが、同時に認知課題を行うことでさらに脳の血流も良くなり脳活に繋がる、と考えられています。

ここでは、まずアルツハイマー型認知症をはじめとする認知症の解説をし、「加齢による物忘れと認知症による物忘れの違い」をお伝えしました。

後半は手指の折曲げ運動に始まり、音楽に合わせながら「いち・に・さん・し」と声に出して数を数え両腕を上、前、左右、下に動かす体操。その状態から足踏みを加え難易度を上げていきました。また、足で4拍子のリズムをとりながら100から7ずつ引き算し、答えを言っていくなど、自宅で一人でもできる内容も紹介しました。

最後は口腔フレイル予防も兼ね、口の周りの筋肉を動かす「パ・タ・カ・ラ」の発声でドレミファソラシドの音階を歌い、活舌を良くし飲み込む力を維持するための運動もしました。

少し難しい位の課題に挑戦する方が脳に刺激がはいり効果があるといわれています。ぜひ楽しみながら始めてみましょう。